今回のブログ記事は
統計検定2級でも
問われるラスパイレス指標を
理解することを
目的としています。
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ラスパイレス指数
「ラスパイレス指数」は、「Laspeyres Index」とも呼ばれ
経済学で使用される指数の一つです。
主に物価指数として使用され
特定の期間における商品や
サービスの価格変動
を判断するために利用されます
ラスパイレス指数は
“基準期(通常は基準年)の価格と数量”
“比較期(通常は比較年)の価格と基準年の数量“
を用いて算出されます。
ラスパイレス指数は以下の式で計算されます
\(\displaystyle =\frac{比較期の価格と基準年の数量から算出された金額}{基準年の購入金額}×100\)
式で表すと
\(\displaystyle ラスパイレス価格指標 = \frac{\sum_{i=1}^{n}p_{it}q_{i0}}{\sum_{j=1}^{n}p_{j0}q_{j0}}×100\)
式を見てみると
ある基準年の物価×数量と
比較したい年の物価×数量の比
を利用している指標だと
いうことが分かります
ラスパイレス指標の式の意味
計算式を見た筆者の感想ですがこんなイメージじゃないでしょうか?
例題を利用してラスパイレス指標の計算を行う
2020年と2021年におけるなしとブドウの1世帯
あたりの年間の購入数量(g)および
平均価格(円/g)を表に纏める
年度 | 2020年 | 2020年 | 2021年 | 2021年 |
列名 | 購入数量 | 平均価格 | 購入数量 | 平均価格 |
梨 | 3820 | 48.8 | 3600 | 49 |
ぶどう | 2400 | 107 | 2300 | 115.3 |
2020年を基準としてラスパイレス価格指標を計算する
財は梨とブドウでn=2
2020年を基準とし
\(p_{j0}\)は2020年の価格
\(q_{j0}\)は2021年の購入数量
として計算を行うと
\(\displaystyle \sum_{j=1}^{2}p_{j0}q_{j0}=48.8×3820+107×2400 \)
比較期を2021年とすると
\(p_{it}\)は2021年の価格
\(q_{i0}\)は基準年の購入数量
\(\displaystyle \sum_{i=1}^{2}p_{it}q_{i0}=49×3820+115.3×2400 \)
注 : 購入数量は前年度の基準に合わせる
ラスパイレス価格指標を計算すると以下のような式になります
\(\displaystyle = \frac{49×3820+115.3×2400 }{48.8×3820+107×2400}×100\)
ラスパイレス価格指標=104.6
指標によってわかること
ラスパイレス価格指数が104.6ということは
通常は以下のように解釈されます
- 価格の上昇:
ラスパイレス価格指数が100を基準とした場合
指数が104.6であるということは
比較期の価格水準が基準期に比べて
4.6%上昇したことを意味します。
つまり、同じ数量の商品や
サービスを購入するために
基準期と比べて4.6%多くの
お金が必要になったことを示しています。 - インフレーションの存在:
ラスパイレス価格指数が100よりも高い場合
一般的にはインフレーションが
発生していることを示します。
インフレーションとは
一般物価水準の持続的な上昇を指し
消費者が同じ数量の商品や
サービスを購入するために
支払う必要がある金額が増加していることを
示します。 - 消費者の購買力の低下:
ラスパイレス価格指数が上昇すると
同じ数量の商品やサービスを購入するために
消費者が支払う金額が増加するため
消費者の購買力が低下する可能性があります。